初めてのパスポート(4)


台湾では、霧山という山へも登った。
山に対する信仰と、アミ族という少数民族を守るために、
霧山を登るには入山許可証が必要であった。

山を登っていくと中腹ぐらいから部落が点在し、
小柄で目元がくっきりした美人が多く驚いた。

そして私のことを日本人だと分かると、
村人たちが私のもとに来て
「最近日本人が次々やって来て結婚話を持ちかけ
多くの若い娘が日本に行き結局ダマされているという」抗議を受けた。
いわゆる日本人による結婚詐欺であり、
結婚詐欺を犯した者への怒りと、
同じ日本人としての恥ずかしさや申し訳ない気持ちから
その村の人たちに謝罪し下山した。

下山後、台中の市街に移動し、
公園で知り合った高校生の寄宿舎に
無料で4泊させてもらい食事までご馳走になった。
台北と花蓮では、教会の礼拝堂でそれぞれ2泊し、
教会でもまた食事の面倒まで見ていただくことができた。
礼拝堂で寝る際は木の椅子だったために寝心地が悪く、
蚊の大群に毎晩悩まされていた記憶もあるが、
それ以上にお金を持たない日本の学生に対して
優しくしてもらったことは忘れられない思い出となっている。

人生で初めての海外旅行として沖縄、台湾を旅した10日間。
人の優しさをとてもたくさん感じることのできる日々となった。

医療法人社団 映寿会
社会福祉法人 中央福祉会

理事長 北元 喜洋